富山県の山城・城跡

守山城

富山県高岡市守山(地図

 越中三大山城の一つ。二上山の西側に位置し、氷見から高岡・射水を広く見渡せる絶好の場所にある。
 古くは南北朝期から使われ、守護代神保氏の詰城として使われた。天正13年に佐々成政が秀吉に降伏した後は前田利長が入った。現在の城跡は、利長時代の改修時の形を残すものであろう。その後、利長は平地の富山城に移ったため、前田長種が在城後しばらくして廃城になった模様。

 城跡へは、主郭の隣まで二上山万葉ラインが走り快適に登ることができ、駐車場も完備。ただ、この道路と公園化が曲者で、城跡のかなりの部分が破壊されている様子。戦前戦後、畑として利用もされたようで、本丸以外は藪もひどい。ですが、せめて主郭西下にある石垣ぐらいは確認してほしい。(撮影2013年4月)

>> (次ページ)南尾根の曲輪群
>> 守山城 Googleストリートビュー (本丸入口より。石垣、三の丸まで行けます)

守山城遠景
守山城 遠景

守山城 城郭図
守山城城郭図(『富山県中世城館遺跡総合調査報告書』より引用)

守山城航空写真
昭和36年(1961)の航空写真
曲輪の大半が畑として利用されていた。

守山城案内看板
案内看板

守山城 駐車場
城跡まで二上山万葉ラインが走り、駐車場もあり楽々登れます。
ここも曲輪だったと思われます。(城郭図A)

守山城 本丸
駐車場から主郭へ入る部分。(城郭図C)
ここには本丸に入る門が存在したと思われます。

守山城 正門跡
北側のくぼみは、空堀の跡でしょう。(城郭図C)
その向こう側に巨石がゴロゴロしているのが分かりますか?


石垣用の石が無造作に置かれていますが、
おそらくこれは本丸正門に使われた石と思われます。


駐車場東側にも郭跡と堀切があります。(城郭図B)


上部は鉄塔が建っていますが、曲輪だったのでしょう。

守山城 堀切
土塁状の高まりを越えれば堀切があり、東方向を守っています。(城郭図B)
しかし、南西方向の郭群の守りに比べ、東側尾根方向の守りはなんだか甘いですね。
もっと大きな堀切があってもよさそうなのですが、駐車場設置で消されたのでしょうか?


さて、主郭へ入っていきましょう。
奇麗に削平され、かなりの広さを持ちます。

守山城 主郭
観音像が建つ主郭跡(本丸・城郭図D)
これといった遺構はありません。

守山城 二の丸
主郭の東下に位置する、二の丸と呼ばれる郭跡(城郭図E)


主郭下はぐるりと腰郭がめぐっています(城郭図F)


腰郭の西端から、更に奥に入れば石垣の場所に入れます

守山城 石垣
主郭下に存在する石垣(城郭図G)
腰郭から少し上にあります


腰郭には石がゴロゴロしています。
石垣はかなり広範囲に設けられていたのでしょう。


さて、南西にのびる尾根の郭群に言ってみましょう。

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