大道城
富山県富山市八尾町大道（地図）
富山県内でも非常に高所に築かれた城の一つ。神保氏の富崎城の詰城と言われ、寺島牛助や小島甚介が在城したようですが、付近を「殿様道」と呼ばれる古道が通ることから、当初は街道監視の為に築かれた模様。
佐々成政による改修があったと記す資料もありますが、それは不明。別名、若狭城、大林城と呼ばれますが、それは地名から来ています。関連遺構として門口の門があります。
郭は削平が甘く、居住性は薄い。しかし、虎口や横堀はしっかりした造りで、虎口前に巨大な井戸を設けたり、堀を折り曲げて横矢を掛けるなど見所は多い。ぜひ門口の門とセットで訪問してほしい。
城の南側下まで林道が通じているので、実は訪問しやすい。ただ、かなり奥地の為に熊に注意です。（撮影2013年5月）
まず行き方からご案内致します。
山田村の谷バス停を過ぎた場所で左坂道に入ります（地形図１）
ひたすら登ると、大道城の案内板が現れます（地形図２）。
この林道に入って行きます。
このあたりに数台なら自動車を停めれます。
大道城案内板。
林道をしばらく行き、門口の門に登る部分（地形図３）。
案内板はありません。
林道は当然舗装されていませんが、案外と車で登れます。
実はこの日、別グループが乗用車で登って来ました。
城の南側で案内板があります（地形図５）
。
数台の駐車スペースあり。
ここでの案内板
さきほどの案内板とかなり内容が違うような……。
案内板から谷を入って行き、北方向の尾根を登ればすぐに城跡です。
階段が設けられているので、すぐに分かるでしょう。
大道城城郭図（『富山県中世城館遺跡総合調査報告書』より引用）
横堀と土塁で、南からの攻撃に備えています（城郭図P）。
搦手口の案内がある虎口跡（城郭図O）
ここにある登山用の階段は本来の導線を無視した破壊道なので注意。
折り曲げて横矢を掛けています。
搦手口を入った曲輪。
ここには南に向けて土塁を設けています。
横堀の中にわずかに土橋を残しています（城郭図R）。
ただ、これは堀内での横移動を遮断するものらしいです。
横堀を折り曲げ、横矢を掛けている部分（城郭図Q）。
ここの東側斜面もやや緩いので、守りを固めているのでしょう。